RECHANCE

JOURNAL

ナレッジ2026.11.01インサイドセールスBDR1to1アプローチ

BDRコールだけでは、なぜ担当者につながらなくなったのか

RECHANCEのインサイドセールスBPOでは、エンタープライズへのコールのアポイント獲得率は社数あたり0.5〜2%でした。担当者につながりにくくなった4つの理由と、1to1のアプローチ設計が成果を分ける理由をまとめます。

エンタープライズの担当者に、電話だけで届くことは難しくなりました。RECHANCEがインサイドセールスBPOで行ってきたコールでは、エンタープライズを中心としたターゲットで、アポイント獲得率はアプローチした社数あたり0.5〜2%にとどまっています。一方で、1社ずつ書き分けたレターとフォローコールを組み合わせたアポレターでは4〜10%、LinkedIn DMでは3〜7%のアポイント獲得率が出ています。いずれも適合ICPへの参考値です。

本記事では、BDRコールだけではつながりにくくなった理由と、1to1のアプローチ設計が重要になっている理由をまとめます。

RECHANCEのコールで見えた数字

0.5〜2%は、RECHANCEがインサイドセールスBPOとして実行したコールの結果です。数字の決め方は次のとおりです。

  • 対象:エンタープライズ。一部、SMBが混在するターゲットを含みます
  • 期間:約半年間
  • 算出:アポイントを獲得した社数 ÷ アプローチした社数
  • 手法:コールのみ。メールマガジンなど、MAでの結果は含みません

同じコールでも、相手の規模や地域によって数字は大きく変わります。ダッシュボードで公開しているコールの1.4〜4.4%は、中小企業などを対象にした、コール数あたりの数字です。1社に何度かかけた結果をまとめる社数あたりの数字は、コール数あたりより高く出るのが普通です。それでもエンタープライズでは0.5〜2%にとどまることが、電話だけで担当者に届く難しさを表しています。

自社サービスのBDRでも、首都圏の企業への担当者接触率は14%と、地方の企業への24〜28%に比べて低い結果でした。詳しくは「2期目ベンチャーのBDR結果:首都圏と地方で比べてわかったこと」で紹介しています。

BDRコールだけでは、つながりにくくなった4つの理由

1. 受付でのブロック

代表電話にかけても、営業の電話と分かった時点で、受付で止まる場面が増えています。担当者の名前や、その方にかける理由がなければ、取り次いでもらうことはできません。

2. 受付代行・IVRでのブロック

電話の受付を外部の代行サービスや、音声ガイダンスで用件を振り分けるIVRに任せる企業も少なくありません。首都圏の企業へのBDRでも、IVRや受付代行が多く、担当者までが遠い状況でした。

3. iPhoneの受電スクリーニング

2025年9月に配信が始まったiOS 26では、連絡先にない番号からの着信に対して、iPhoneが先に自動で応答して用件を聞き、そのうえで着信を知らせる「通話スクリーニング」が加わりました(ITmedia Mobile)。設定で有効にしている人には、携帯電話あてにかけても、用件を伝えられない電話は鳴らないことになります。

4. 営業電話・メールへの関心の低下

BtoBの購買に関わった会社員250名への調査では、約3人に2人が営業電話に出なかった、または折り返さなかった経験があり、出ない理由の最多は「知らない番号には基本的に出ない」の44.1%でした(エヌケーエナジーシステム、2026年3月。MarkeZine)。メールも同じで、約753万通のコールドメールを分析した調査では、2025年の返信率は平均0.45%でした(Belkins)。

それでも届くアプローチの共通点

一方、アポレターでは送付した社数あたり4〜10%のアポイント獲得率が出ています。成果が出ているときに共通しているのは、次の5つです。

  • 大手すぎず予算のある、適格な層に絞る
  • 担当者のバイネームで送る
  • 企業や個人に合わせたメッセージにする
  • 手書きの封筒・便箋で届ける
  • フォローコールとセットにする

コールをやめるのではなく、コールの役割を「最初の接点」から「届いたレターのフォロー」に変えています。受付でも「◯◯様にお送りしたレターの件で」と用件を伝えられるため、担当者につながりやすくなります。

LinkedIn DMでも、エンタープライズで3〜7%のアポイント獲得を確認しています。担当者を特定したうえで、設計した1to1の文面と資料を直接DMで送ることができます。ビジネスでの利用が中心のプラットフォームという性質からも、返信やつながり申請の承諾など、まずレスポンスを確認しやすい手法です。

エンタープライズと適合ICPのリードを増やすには、1to1の設計から

エンタープライズへのアプローチや、自社のサービス・プロダクトに合う適合ICPのリードを着実に増やすには、手法を選ぶ前に、誰に・何を・どう届けるかを1社ずつ設計することが重要です。コールの量を増やしても、受付や着信の段階で止まってしまえば、担当者には届きません。

  • 狙う企業と、その中の担当者を決める
  • その相手に合わせたメッセージを書く
  • レターやLinkedIn DMなど、相手に届く手段を選び、フォローコールまでつなげる

まとめ

BDRコールだけでは、エンタープライズの担当者に届きにくくなりました。受付や受付代行・IVR、スマートフォンの受電スクリーニング、営業電話そのものへの関心の低下が重なっているためです。RECHANCEでは、1to1で書き分けたレターやLinkedIn DMを入口にし、コールはフォローとして組み合わせることで、4〜10%、3〜7%のアポイント獲得率を確認しています。

文面の書き分け方やフォローコールの設計など、細かいナレッジは今後のジャーナルで順にご紹介します。アポレターの仕組みはアポレターのページで、手法ごとの数字はダッシュボードでご覧いただけます。